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世界に誇る木造建築 ― 福島県 会津さざえ堂

こんにちは。円谷です。

9月の三連休、飯盛山へお参りし、さざえ堂を訪れました。
私が飯盛山に初めて来たのは、小学校5年生の林間学校のとき。

長い階段を登りきった先で突如目の前に広がった白虎隊士のお墓に強い衝撃を受けました。
自分とほとんど変わらない年頃の少年たちの悲しい歴史を目の当たりにし、言葉にならない複雑な思いを抱いたことが、今も心に残っています。

以来、会津を訪れる際には飯盛山へお参りし、さざえ堂にも立ち寄るようになりました。


二重らせんのスロープに秘められた知恵

福島県会津若松市・飯盛山に建つ「さざえ堂」は、一見すると三層の六角堂。
しかし中へ入ると、参拝者は右回りのスロープを登っていき、そのまま同じ道を戻ることなく自然に下りのスロープへと切り替わり、やがて出口にたどり着きます。

二重らせん構造によって「上り」と「下り」が交わらない一方通行の動線が生み出されているのです。
200年以上前に木造でこの仕組みを実現した職人の知恵と技術には、ただただ驚かされます。


信仰と建築が結びついた設計

当時は「西国三十三観音霊場」巡礼が信仰の大きな柱でした。
しかし遠くまで行けない人々のために、さざえ堂では堂内を一巡することで三十三観音を拝んだのと同じ功徳を得られるよう工夫されていました。

まさに、建築そのものが巡礼の代わりとなっていたのです。


階段ではなく木造スロープ

この二重らせんの発想は、西洋でもレオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチやヨーロッパの教会建築に見られます。
ただし、西洋では階段として使われたのに対し、会津ではスロープとして応用。しかも木造で実現した点は極めて独創的です。


私たちへの学び

・人の流れを考え抜いた設計

・木造ならではの温かみ

・信仰と生活をつなぐ知恵

こうした点は、現代の私たちにも多くの学びを与えてくれます。

飯盛山で白虎隊士に手を合わせ、さざえ堂を歩くと、歴史と建築が重なり合い人の心に深い体験を残すことを実感します。

みなさまも旅の折には飯盛山に立ち寄り、白虎隊士への祈りとともに、世界に誇る木造建築・さざえ堂を歩いてみてはいかがでしょうか。